デビュー以来、マスキュリンなテーラリングと女性らしい感性を融合させたクリエーションでニューヨークコレクションにも参加している小川彰子さん。デザイナーとして20代から活躍してきた彼女は、凛(りん)としつつもしなやかな印象を与えます。
小川彰子(おがわあきこ)
「AKIKO OGAWA.」「a primary」デザイナー。桑沢デザイン研究所卒業後、企業デザイナーを経て、2001年「a primary AKIKO OGAWA」ブランド設立。同年3月のパリ展示会、10月の東京コレクションに参加。2004年からはニューヨークに進出し、アメリカのマーケットとセレブリティたちの支持を得ている。9月には、ニューヨークコレクションウィークにて4回目のコレクションを発表することになっている。
デビュー以来、マスキュリンなテーラリングと女性らしい感性を融合させたクリエーションでニューヨークコレクションにも参加している小川彰子さん。デザイナーとして20代から活躍してきた彼女は、凛(りん)としつつもしなやかな印象を与えます。
「服作りのコンセプトは、女性のコンプレックスをカバーし美しくすること。そして、素材をどう素敵に見せるか」とさらりと語る彼女は、切れ長のアーモンドアイと黒髪ストレート。まさにクールなアジアンビューティですが、それがコンプレックスだったといいます。ところが、お化粧を始めた高校時代からは逆転の発想をするようになりました。
「ファッションに興味を持つようになると、一重はモード系だし、外国では人気者ということがわかってきて、自分の黒髪ストレートや一重を生かす方向になったんです。欠点を長所に変えることができれば最強ですよね」
それからは、自分の持ち味を生かしてきれいになる方法を、ファッションやお化粧を通して身につけていきました。
「高校生のときは、母の化粧品をこっそり使っていました。そして20代前半、自分で買うようになると、必要ないのに美容液とかを塗りたくったりしていましたね」
今でも自宅ではコスメのセレクトショップが開けるくらい、ずらりと化粧品が並んでいるとか。そんな小川さんのコスメ好きは有名で、女性誌でおすすめの化粧品を紹介することもあります。
デザイナーとしても個人としても“美しく見せる”ことを追求してきた20代を経て、最近はまた少し考えが変わってきたといいます。
「見た目も大事。でも、そろそろ見た目だけでは厳しいお年ごろ。中身や女性の品がとても大切だと思うようになってきたんです」
そんな彼女が目指すのは、日本人女性のエレガントなふるまい。
「日本の女性って本当にきれいだなと思うんですよ。つつましやかだし、女性としてしなやか。たとえば、日本語を美しく使うってすごくエレガント」
小川さんが独立したとき、母親が手紙の書き方や季語集、お礼状の書き方などの本を送ってくれたのだとか。
「ビジネスレターで終わらせてしまったらただの挨拶(あいさつ)状になってしまう。日本人的な季節の挨拶などをさらっと自分の言葉で表現できるようになったら、女性として素敵ですよね」
さらに、食べるシーンでもエレガントであることを心がけています。
「魚の小骨や皮がダメだったんですけど、残すとお皿の上が汚くなって、一緒に食べている人に失礼かなって。お皿の上もエレガントでいたいですから…。格好から入っているうちに、徐々に嫌いなものでも食べるようになって、結果的に美容や健康によかったのかも(笑)」
苦手な魚料理が出たときも、涙が出そうになりながらも笑顔で食べたというエピソードも持つ小川さん。
「そんなに取り繕うこともないのかもしれないですけど、ファッションの仕事をして、美しくなるための服を提案している中で、うちのブランドの服を着たいと思ってもらうために、まずは自分からというのはありますね」
キレイになる定義を「自分がきれいになりたいと思うこと」と答えた彼女は、常に“美しく見せる”方法を考え形にする、“美のデザイナー”なのでした。
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