男性社会といわれるテレビ業界で、女性だけの制作会社として注目を集めるベイビー・プラネット。その代表が、着物がトレードマークのたむらようこさん。なんと、「おっはー!」で一躍お茶の間の人気キャラクターになった「慎吾ママ」の作者でもあります。「女性が子どもを産んで育てても、働きたい意志があれば仕事を続けられる環境をつくりたい!」と会社を興した彼女自身、現在妊娠10カ月目を迎えています。

たむらようこさん
放送作家。「おっはー!」でお馴染おなじみの「慎吾ママ」の作者として知られる。2001年、男性社会のテレビ業界においては異例の、女性だけの制作会社「ベイビー・プラネット」を立ち上げる。仕事や家事で疲れた誰かが「元気になれるゴラク」をつくりたいと、「世界バリバリ☆バリュー」「クイズ!$ミリオネア」「タモリのジャポニカロゴス」「めざましどようび」など、各局にて人気番組を担当。
男性社会といわれるテレビ業界で、女性だけの制作会社として注目を集めるベイビー・プラネット。その代表が、着物がトレードマークのたむらようこさん。なんと、「おっはー!」で一躍お茶の間の人気キャラクターになった「慎吾ママ」の作者でもあります。「女性が子どもを産んで育てても、働きたい意志があれば仕事を続けられる環境をつくりたい!」と会社を興した彼女自身、現在妊娠10カ月目を迎えています。
「妊娠しておもしろかったのは、自分の体がどんどん変わっていくこと」というたむらさん。妊娠する前は、寝なくても食べなくても平気、感情の起伏もほとんどない、まるで放送作家でいるためのサイボーグのようだったと言います。
「それが一気に崩れたというか、『眠い』『おなかがすいた』『気にくわない』など、わき上がる体の欲求を感じるようになったんです。なんというか、体温を取り戻した感じですかね」
たむらさんが放送作家になった十数年前は、今よりももっとテレビ業界で働く女性が少なかった時代。女性の視点からの企画はなかなか理解されなかったり、仕事とは全然関係ない根も葉もないウワサを立てられたり、男性社会で女性として働くために、必要以上に“女っぽい自分”を出さないように、無意識にブレーキをかけていたとか。
「女性のための、女性がおもしろいと思う番組をつくりたいと思って、女性だけの会社をつくってきたけれど、犠牲にしていたのは自分の“女性”性だったのかな。それまで自分が“女性のため”と言ってきた“女性”というのは、ジェンダーとしての“女性”で、妊娠して気づいたのは、自分の中に実感する“女性”だったんです」
妊娠する前は、次に生まれ変わるなら、どちらかというと男性がいいと思っていたのが、今では「いやあ、女性に生まれてよかった!」と心から思えるようになりました。
妊娠して人間としての本能がよみがえったたむらさんにとって、子どもをおなかの中ではぐくんできた10カ月は、まさに驚きの連続。
「月の満ち欠けを体で感じるんですよ。満月になると、おなかが張って生まれそうになるんです。自分のこと『カメか!?』って思いましたね(笑)。自分が自然の一部だということが、実感としてわかるというか」
今まで気づかなかった四季の変化にも敏感になりました。
「『あれ? こんなところに花が咲いていたんだ?』とか。どこか行くときも、タクシーで行くんじゃなくて、歩こうと思うようになりました。ひとつひとつの事柄が大切に思えてくるんです。勘もさえてきて、懸賞に当たったり、じゃんけんに勝ったり・・・。年末ジャンボ宝くじも買いましたよ(笑)」
さらに、妊娠する前に比べて、今の自分の方がキレイだと感じるそう。
「『アールヌーヴォーか!?』っていうくらい、おなかの膨らみが美しく見えるんです。ハリウッド女優たちがこぞって妊娠ヌードを撮る気持ちがわかりますね」
極度の乾燥肌も、妊娠で肌の水分量が多くなったせいか、今年は全然乾燥しないとか。
「あとは、“人間的な自信”ですかね。自分が自然の一部で守られているという実感を得て、へたなことじゃ揺るがない自信を手に入れたというか。そして、女に生まれてよかったと確信したことは大きかった」
普段から容姿がきれいな芸能人に囲まれているたむらさんにとって、顔や体の造形よりも“自信を持って生きている人”が一番美しいと言います。妊娠して、温かみのある血が流れている“女性”性に気づくことで、自分を一番輝かせる“自信”を手に入れたのでしょう。
「産んだら、絶対に仕事を休まないといけない時期ってあると思うんですよ。社会から取り残されてしまうんじゃないかとか、すごく怖かったんですけど、あと数週間で生まれる今となっては、その期間さえも楽しみ! “人生の春休み”のような気分です。しかも、春休みとか夏休みって、なにかしらデビューのタイミングだったりするじゃないですか。妊娠したとか子どもを産んだとかを口実に、変われるいい機会なんじゃないかと思います」
まだまだ妊婦や子育て中の女性に厳しいテレビ業界。6年前、女性だけの制作会社を立ち上げたときのように、たむらさんはまた、前人未到の道をおもしろがり、楽しみながら進んでいくのです。
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