Special Interview 菊地凛子スペシャルインタビュー

女優=生きていく上での場所、だから……

「バベル」以来、4年ぶりにカンヌ国際映画祭に参加した菊地凛子。
より女優としての輝きを増していく様は目を張るものがある。
女優=仕事とは考えていない、私が生きていく上での場所だからこそ、
とても大事にしているという彼女。
菊地凛子のもっとも輝く個性である“女優”について深く聞いてみた。

Profile

1981年1月6日神奈川県出身。1999年に進藤兼人監督の「生きたい」でスクリーンデビュー。その後、2007年には「BABEL」にて第79回米アカデミー賞、第64回ゴールデングローブ賞などに助演女優賞としてノミネートされるほか、同作品にて第16回米ゴッサム賞、米ナショナルボード・オブ・レビューの新人女優賞と米ムービーラインのブレークスルー賞などを受賞する。

Q 菊地凛子にとって、女優という仕事とは?

「女優」という仕事というふうには考えてないですね。ひとつ言えることは、私が生きていく上での場所なのですごく大事にしています。いろんな人物を演じるのは楽しくてしょうがないですし。ただ好きだからこその苦労もありますけど。

Q 今までの作品の中で、印象的だった役柄・現場は?

やっぱり『バベル』ですかね。あの役を勝ち取るための作業は約1年間、長い時間でしたし。辛い経験もいっぱいしましたし、映画を作っていくということもよくわかりましたし。そういう意味ではやはり印象に残っています。

Q 役作りの苦労とは?

役作りというか、私の場合凄く感覚的なものが大きいんですね。もっとこう、動物的というんでしょうか。だから、役を作るというよりは、その役から感情に響いてくることを探すという感じです。私はその人本人ではないから、100%その役を理解するというのは難しい。ただ、それを理解しようとする…そうであろうとする…という努力ですよね。そこだけは張ったりがきかないですし。演じることはアウトプットすることですけど、アウトプットするためにはインプットがすごく必要なんですよね。そういう作業を意識的にやっていかないと、逆に自分が消耗してしまうんですよね。

Q 役を演じるにあたって、大切なことは?

いろんな役を演じてきて、最近単純に「こなす」ことって大事なんだなって思ってます。ただ、こなしていくと今度は自分が消耗していくんですよね。なんて言うんでしょうね……やすりで何かを削っているとき、同じところばかり使っていると、やすりが摩耗して使えなくなるってことがあるじゃないですか。常に違うところでこするというか、違うところにエッジを持っていないとどんどんすり減ってしまう。それと同じで、自分で自分の中を充実させるために、作業というか行動をしていかないといけないって思います。

Q それが「好きだからこその苦労」なんですね。

結局、自分がどうしたいのか?そこにどれだけ真剣に向き合うか?ってことなんだと思いますけど。

Q 今後、女優としてどうありたい?

何年後の自分とかって、そんなに大したことじゃないんですよね。そんなところじゃないところで、ただ映画をやれてればいいなと思います。映画を作ることもやりたいですけど。でも、まずはやり続ける。本当にシンプルに……。やり続けるってことがいちばん難しいと思うから。

Q 菊地凛子にとって、「ゆるぎないもの」は?

映画に対しての愛情ですね。それは揺るがないものだと思うし、これからもそう思っていきたいです。

印象深い作品といえば、アカデミー賞最優秀助演女優賞にノミネートされた『バベル』

モロッコ、メキシコ、アメリカ、日本を舞台に、ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司らが演じるキャラクターがそれぞれの地でストーリーが展開していく。ある事件をきっかけに、そのストーリーが結びつき、息を飲むラストへと加速する。菊地さんは聴覚障害者の女子高校生役を熱演し、第79回アカデミー賞・最優秀助演女優賞候補にノミネートされた記念すべき作品。

「BABEL」¥1980 発売元:株式会社ギャガ・コミュニケーションズ 販売元:株式会社ハピネット ©2006 by Babel Productions,Inc. All Rights Reserverd.

菊地凛子、次の映画は? この秋全国ロードショー!「サイドウェイズ」

オール・カリフォルニア・ロケ、ハリウッドの海外スタッフによる製作という、日本映画として新しい挑戦となる本作。ナパバレーの数々のワイナリーを舞台に、大人になりきれない、情けない40代おばか男2人と地に足が着いた真面目な女2人が人生を見つめ直すコメディドラマである。小日向文世と生瀬勝久、菊地凛子と鈴木京香という豪華キャストの演技が見もの!

作品タイトル:「サイドウェイズ」
公開:2009年秋全国ロードショー
配給:20世紀フォックス映画

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